ピアノコンクールで入賞する方法: ②コンクール選び
- モーたんのママ
- 2022年11月22日
- 読了時間: 17分

昨今は本当に色々なコンクールがあり、その気になれば毎月の様にあちこちの大なり小なりのコンクールを受けまくることも可能なのでは…と思うほど。教えていただいているピアノの先生からのお薦めであったり、お友達が受けるから一緒に…というものもあったり、参加する動機は色々でしょう。特にまだピアノを始めて間もない頃は、コンクール選びに慣れていないこともあり、人から薦められた時に「じゃ、度胸試しで…」と、受けることも多いのではないでしょうか?我が家も最初の2回のコンクールは先生からのお薦めで、しかも『超~楽勝~。楽しいわよ!』と周りのママ友の間で人気のコンクールだったので何も考えずに参加しました。「しっかり元気よく演奏できていればOK」との話だったのですが、キッチリ2回とも落ちました💦
そう、コンクールに「超~楽勝~」はないのです。そう考えていた時点で落選確定だったと思います。ピアノコンクールに関して、例え他の経験者の方々がそう言っていても真に受けてはいけません。「超~楽勝~」だったのは、間違いなくその方のお子さんのピアノ演奏レベルが高かったのでしょう。
悲しみの結果発表から数日後… 何とか『とてつもない敗北感&脱力感』から(私が)立ち直り始めた頃、何故か次のコンクールの事が頭に浮かびました。
次こそは頑張ろう!🌸
…援護射撃部隊の私が一体何を頑張るというのやら…というのはさておき、コンクールのこと自体を全くよく理解しておらず、全て人任せであった点を先ずは猛省しました。『自分(の演奏)を売り込む』ということで言えば『就活』と同じ。リサーチもなく敵陣に乗り込んでいくこと自体が愚かだったわけです。
先ず私がコンクールを選ぶ際に徹底的に調べたことは

参加年齢
コンクールのレベルと業界での評判
参加人数と入賞者数
課題曲の有無
演奏時間
審査員
運営がしっかりしているコンクールか否か
でした。下記にそれぞれのポイントを簡単に書いていきたいと思います。
1.参加年齢
子供を対象としたコンクールは年齢制限が設けられていることが多いかと思います。例えば子供が11歳だった場合、「13歳以下」と「小学生」というカテゴリーがある二つの異なるコンクールがあるのであれば、一般的には後者のカテゴリーの方が有利になります。
13歳といえば中学生。この歳になると既に大人顔負けの成熟さ&艶やかな音色でノクターンを華麗に演奏されるお子さんも多くなります。海外ですと13歳で身長が170㎝に届くのでは…と思うくらい大柄なお子さんもいらっしゃいますし(私より遥かに大きい…笑)、そうなると長い指でオクターブの連打を駆使する技巧的な曲を弾いたり、また音も大音量&大迫力だったりもします。もうこうなると、『年齢制限から身長制限に変えて欲しい(ジェットコースター乗り場か…)』・・・と署名活動でも初めてみたくなります。
…脱線しましたが… なるべく体格的にも不利にならないカテゴリーを選ぶのは鉄則です。
また『年齢を基準としたカテゴリー』が複数あるコンクールですと、参加年齢が上のカテゴリーに行くほど賞金や賞品が良くなる傾向があるようです。ということで、『上のカテゴリーでも勝つ自信がある上級レベルのピアニストさん達』は年齢に関係なく上のクラスへ参加されるようです。実際に25歳以下の部で14歳の女の子が優勝したケースに遭遇した事もありました。このことから結論を導き出すと「10歳以下」「小学生」「15歳以下」の様に細かくカテゴリーを分けているコンクールに9歳で参加する場合には「10歳以下」の部は強敵が減ることが考えられますので入賞しやすくなると思われます。
2.コンクールのレベルと業界で評判
私がコンクールを選ぶ際に最も神経を注いでいたことは「このコンクールで我が子は優勝できるか?」というのを見極めることでした。当時の私の座右の銘(?)は
参加するのは優勝が狙えるコンクールだけ!
…まぁ【★優勝★】というのは勿論言葉の綾で、いくら『軍艦マーチ』を頭の中でガンガン鳴らしながら常に『突撃モード』だった様な私でも、そこまでは自分を見失ってはおりませんでした(笑)
「優勝が狙える」というのは、そこにターゲットを置いておけば、当日、演奏が85点くらいの出来だったとしても何かしらの賞は狙えるのでは…という希望的観測に基づいての目標でした。
こんなことを書くと、「『優勝が狙えるコンクール』なんて…それが分かれば苦労しない」と言われそうですが、実はある程度までは事前調査で何とかなる場合があります。但し、これにはかなりの苦痛を伴う場合がありますが…
割と小規模なコンクールの場合。これには学校内のコンクール、お教室合同でのコンクール(発表会)、地元のコンクールや、自治体や町内会のお祭りなどなど…が入ります。演奏後に何らかの「成績発表」があるのであれば発表会でもOK! つまり日本中・世界中から参加者が集まるわけではないコンクールということになります。
先ず「将来的に参加してみたい」というコンクールを絞り込んだら、自分の子供が参加予定の最低1年前から(出来れば2年前から毎年)、親御様(若しくはピアノ演奏に関して知識豊かで、加えてこの苦行を「一緒に背負ってやろう!」という慈悲深い方)が聴衆として現地に赴きます。1日10時間だろうが、2日間開催だろうが、兎に角ターゲットとなる年齢グループの参加者全員の演奏をじっくり聞いていきます。最後の成績発表まで居残り、上位入賞者については、プログラムの名前の横などに『何位入賞』と書き込み、出来ればその生徒さんの演奏はどのくらいのレベルであったかも書き留めます。2年も続けて参加すると大体の『コンクール入賞ライン』が分かるようになります。
加えて、この『多くの演奏を聞く』ということは、コンクール対策の為に今後【敏腕マネージャー】となる親御様の耳を育てるのにもとてもよいトレーニングとなります。
規模が大きい、又は名の知れたコンクールの場合。上記の方法でもある程度は何とかなりますが、審査員が毎年かなり入れ替わる場合や、また多くの審査員がいる場合のコンクールに於いては、その年の審査員の個人的な好みで採点基準が大きく変わる事もあるのでお勧め致しません。勿論、事前に1回くらい雰囲気を知る為に現地に赴くことはとてもお薦めですが、例えば全国規模のコンクールですと『演奏を全部聞いて回る』為には予選が行われる各市町村を巡礼よろしく訪問してまわらなければなりません。そこで得た『知識』と『(それを得るための)努力&時間&費用』を比較した場合、残念ながらコスパは良くない…と個人的に感じます。
ですのでこの場合は『ずっと居座って演奏を聞き続ける』という方法よりも、それぞれのコンクールのサイトや動画サイトなどに過去の入賞者の演奏がアップされていることがありますので、それを集めて入賞レベルを推し量るという方法が有効です。特に入賞者の方がまだ小学生くらいの時には、親御さんもその優秀なお子様の動画を結構な数上げていることが多いようです。ですので、入賞者の名前さえ分かれば、そのコンクール時の演奏がない場合でも他の演奏を聞くことが出来ることも多いので参考にすることが出来ます。
ここまで調べていくと、『上手いから入賞する』ということは勿論なのですが、入賞しやすい曲の傾向や演奏内容も段々見えてくるようになります。この点に関しての詳細は、また後日のブログで…
そうやって現地で聞いていると、「1位と3位は納得できるけど、2位は余りにも…」ということもあります。その場合はそのコンクールに関しての『噂』を集めてみましょう。これは会場でその『黒い受賞者さん』(勝手にこう呼ばせていただきますが)を見つけて、そのそばにいらっしゃるであろう親御さんに「おめでとうございます!」とか何とか話すきっかけを作って、そこから探っていくという、かなり陰湿な方法もあります。(文字に書いていると、余りにも陰湿で自分の性格を疑いたくなってしまいます…💦)
過去に私が… えっと…『調べた時(笑)』に、「2位だった生徒さんは審査委員長のマスタークラスを毎年受講しているらしい」とか、「審査員として海外から参加された(コンクールに箔をつける為なのか何なのか『ゲスト審査員』が入っていることもよくあります)xx先生の愛弟子で、先生が一緒に連れていらっしゃったらしい」という事実が判明したこともありました。そういった場合、「じゃ、その審査委員長のマスタークラスを我が子も受けて上位入賞を狙うぞ!」と思うか、それとも「そういった清廉潔白ではないコンクールは受けるのを止めよう」と思うか…という判断をする必要が出てくる場合もあります。
3.参加人数と入賞者数
これはもう当たり前なのですが、「参加人数が少なくて入賞者が多い」コンクールを狙うのは戦略としては「有り」です。『超~楽勝
~』の50%の入賞率のコンクールに我が子を送り込んで2回も撃沈した私がこのようなことを言う権利は全くないようにも思いますが、やはり参加者が少ないと気持ちも若干楽です。勿論、演奏準備や情報収集は念入りに行う必要はありますが…
特にお薦めは『今年がコンクール開催初年度』というような出来立てホヤホヤの新しいコンクール!その様なコンクールはピアノの先生方にもまだまだ情報が伝わっていない場合も多く、加えて、コンクール上位入賞常連のライバルの皆さん方は「新規だし、どれくらいの『箔』がキャリアに付くかもわからないコンクールへの参加は時間の無駄」と考える方も多いので、強豪の参加者は少ない傾向があります。ですので、そういうコンクールの開催があり、他の条件を鑑みて勝てそうであれば他県へまでも赴く価値はあるかもしれません。
海外のコンクールに行くことは費用、言葉の壁、また時間的にもハードルがかなり高いと思います。加えて、話を聞くと、海外の方が入賞は難しいと思われている節があるのですが、実際は全くそんなことはありません!海外での小規模コンクール…特に「xxxインターナショナル・ピアノ・コンクール」と名前が付いている物でも参加者が20名以下ということもあります。誤解を恐れずに言えば、「こういうコンクールで1回入賞した方が、全国のコンクールを参加し続けるよりもコスパが良いのでは…」とも感じます。
海外のコンクールですと実はどの程度のレベルなのかは周りには全く分かりませんし、特にモーたんのようにプロや音大は目指さないけど(「目指せない…」の方が正確かもしれませんね…)学生のうちにコンサートピアニストとしてあちこちで演奏をしたい場合には、小さいうちに一気に『箔』のつく『インターナショナルという名前が付いたコンクール』での入賞歴は水戸黄門の印籠の様に非常に有効だったと感じます。参加者がたった15名だったなんて言わなければ分からないですもんね!しかも参加者のレベルは実はそんなに高くなかったり… 上位入賞者は確かに凄いですが、「舞台度胸を付けるために参加しているのでは…」と思う感じの参加者が約半数。しかも、1~3位に加え、他にも色々(特に13歳以下のカテゴリーでは、今後も頑張って欲しいという期待を込める意味もあって)審査委員特別賞、健闘賞、△△△出版社賞、xxxスポンサー賞などがあるので、ここでも「驚異の入賞率50%」が存在したりもします。
4.課題曲の有無
モーたんはバロックと古典がかなり苦手で、コンクールで通用するようなレパートリーが余りありませんでした。…という情けない理由で、我が家では『課題曲の有無』というポイントは、コンクールを選ぶ上で一番先に検討する事案でした。
課題曲も『以下の曲目から任意で2曲』とか『バロックから1曲』『ショパンのエチュードから任意で2曲(但しxxxは除く)』『ウィーンの作曲家の作品から1曲』『ベートーヴェンのソナタから1曲(全楽章)但し、演奏する楽章は当日指示』などなど… むむむ…
小さい頃に参加していたコンクールですと「好きな曲を15分以内で」みたいなのも多かったのですが、ベートーヴェン・コンクール等と冠が付いていると、勿論ベートーヴェンが課題曲に入ってきますし、言うまでもなくベートーヴェンが得意なピアニストさん達が参加されますので、こういうコンクールは我が家では問答無用で『パス』です(先生からも「これを機会に勉強してみたら?」なんて言葉もかかりませんでした。もうどうにもならないくらい苦手なのが分かっていらっしゃったのでしょう。悲しいことですが。笑)。
我が家でコンクールの課題曲であれば『即★パス!』となる曲は…
現代曲:これが課題曲に入っていると、そこから新規で練習を始めることになることが多いのでパス。ただし、手持ちには何曲かあったので、曲指定が無ければ積極的に使いました。この『選曲』の詳細はまた別のブログでご説明させていただきます。
初見演奏:当日初見で演奏することが求められる課題は、初見が大の苦手だったモーたんは絶対NG
バロック:使える手持ちのレパートリーはたった3曲… それで遣り繰りできそうならOK
古典:使いまわしていたのはベートーヴェンのソナタ1曲と小曲1曲でこれで何とかなったのが奇跡!

…これをみると、「じゃ、一体何の曲なら参加できるんですか?」と皆さんに笑われそうですが、こんな感じでも結構参加できるコンクールはありました。こうやって苦手な分野の曲を排除する一方で、子供が一番得意とする曲を中心としてプログラムが組めそうなコンクールを洗い出していきます。通常であれば、いくら「自分の好きな曲でプログラムを組む」と書いてあっても全部ショパンという訳にはいきません。特に自由曲で構成することが可能なコンクールは、常に曲同士のバランス(作曲された時代など)やコントラストを見られますので、「スローな曲とテンポの速い曲」「バロックか古典とロマン派以降」というように曲を組む必要があります。兎に角コンクールでは、「この子、こんなタイプの曲が苦手なのね」と審査員にバレてしまうのはご法度。絶対に自信のある曲だけで勝負です!
また、コンクールにも依りますが入賞した場合、後日受賞者コンサートに出席しなければならないこともあります。このコンサートで弾く曲はコンクールで実際に演奏した演目から選ぶ必要があり(コンクール運営スタッフから「この曲を弾いて下さい」と指定されることも多かったですが)、その点も見越して演奏時間5分以内くらいの『受賞者コンサートで映える曲』をコンクールの曲目に入れられれば最高です。そうしないと、何だか中途半端な曲を晴れがましい受賞者コンサートで弾く羽目になってしまったりします。
5.演奏時間
短ければ自分の十八番のレパートリーが入れられない…なんてこともありますし、演奏時間が長ければ最後の方に疲れてミスを連発したり…ということもあり、子供さんが特に小さい時には余り演奏時間の長くないコンクールを選ぶと良いかもしれません。
我が家は『15分以内』という時間が一番好きでした(第一次審査、第二次審査…といくつかの審査に分かれている場合は、段々演奏時間は長くなるので、『最初の審査』の場合です)。コンクールによっては『指を鍵盤に下ろした瞬間から15分』だったり、『舞台袖から出てきて戻ってくるまでの時間を含めて15分』だったり… 後者の場合は、舞台袖からピアノの所まで歩き、お辞儀をして演奏。ゆったりと余裕綽々で笑顔でお辞儀をして舞台袖に戻ってくる時間が必要なので、演奏自体は大体13分半くらいになります。これくらいが丁度良かった感じで、指が疲れる前に演奏が終わり、また持ち曲の多くが演奏時間が4分間前後だったことから、どれでも好きな曲3つ選んで丁度いいくらい。曲の間もゆったりと感覚を開けることが出来るので『次の曲に合わせて気持ちを切り替えてますパフォーマンス』をすることも出来ます。(このポイントは「⑥お家でのトレーニング」に詳細を記載する予定です)
逆に『舞台袖から行って戻ってくるまでが10分』のようなケースですと演奏時間は正味8分半しかないことになります。これが結構大変!こういう場合に常に気を付けていたのが『制限時間いっぱい』にプログラムを組んでしまわないこと。手持ちのレパートリーの関係で制限時間ギリギリの演奏時間となると、タダでさえ緊張しているとテンポが速くなりがちなのに、更に『制限時間』のプレッシャーがかかって凄いスピードで弾ききってしまう…というミスが起こりがちでした(これで何度も痛い目に合っています…)。
コンクールにまだ慣れていない頃は、最初の1曲は捨てる覚悟でとても短い曲か、若しくは何度も人前で演奏をしていて「目を閉じていても弾けるよ!」という様な曲を選びました。モーたんの場合は『ガチガチに緊張していたり』『気分が乗っていなかったり』と、色々な理由で最初の曲は上手くいかない確率が高く、それ故に最後に一番自信のある「シグネチャーピース(勝負曲)」を持ってくるのですが、1曲目の演奏が酷かった場合、2曲目以降の残り時間が短ければ気を取り直して『復活』することも出来ず、気分が『あわわわ…』のまま勝負曲を弾き始めることに繋がってしまいます。
数々の「しまったぁ~」を経験し、『失敗することを前提として演奏時間とプログラムを考える』というのは大変大切なことだと肝に命じました。
6.審査員

ピアノのコンクールですと大体は音大の教授やピアニスト、そしてピアノの講師といった『ピアノのプロ』が審査員となられるケースが多いかと思います。ですが中には、もっと幅広い分野からも意見を聞こうと、作曲家、指揮者、バイオリニストなど他の楽器のプロの演奏家の方々が審査員席に座っておられるコンクールもあります。コンクールを告知している公式サイトなどを見ると、審査員の名前(とプロフィール)が掲載されている場合があり、他の条件が合うのであれば審査員情報がつまびらかになっているコンクールの方を選択していきました。それは何故かと申しますと…
A. 審査員が『ピアノのプロ』ではない場合
小さなうちはまだ良いのですが、子供が大きくなり、難易度が高い曲を弾くようになると、「ピアノのプロにならこの曲の難しさが分かるけど、ピアノを副専攻として学ばれたであろう他楽器のプロでは多分理解できないと思われる」部分を含む曲が出てきます。
例えばの話ですが…
ここに音を出すだけであれば両手でも弾けるし、その方が簡単なのだけれど、楽譜にはその部分は右手だけで弾くように指定がある曲があるとします。右手のみで弾くからその技術が問われる訳ですが、その点を知らなければ、その高度な技巧は無視され、音色の美しさや音楽的な流れといった側面で審査されてしまうでしょう。そうであれば『難易度の高い曲を危険を冒してまで演奏する必要はないのでは?』ということになります。
また、指揮者の方が審査員の場合は『オーケストラの曲からピアノ用に編纂された曲』を演奏曲目から外すこともありました。それは何故かと言うと、良い結果を生むこともあるのですが、やはり「オリジナルのオーケストラ版には敵わないね」という類のコメントが講評に散見されたからです。
ま、ピアノ一台の演奏がオーケストラに敵わないのは火を見るよりも明らか。そういうことではなく、ピアノ一台でどこまでオーケストレーションを再現できるか…というテクニカルな部分を評価して戴きたかったわけですが…
同じ理由でバイオリンがオリジナルの曲は弦楽器奏者の方が審査員の時には外しました。
神経質になる必要はないと思うのですが、『その道のプロ』の方にわざわざ挑むような曲を敢えて選択する必要はないというのが持論です。
B. 審査員が『ピアノのプロ』である場合
コンクールで一番緊張したのは勿論『ピアノのプロ』の方々の前で演奏をする時でした。曲の隅々までご存じなわけですし、過去に審査員の方がご自分でも演奏した曲を(間違って)モーたんが弾いてしまった場合には、もう運がないと思って諦めるしかない…と考えながら選曲をしていました。ただ、絶対にやってはいけないと思うのは「(課題曲になっていないのであれば)審査員の専門分野の曲を弾いてはいけない」ということ。
これについても長くなってしまいますので、後日『選曲』の項でお話させていただきます。
7.運営がしっかりしているコンクールか否か
この点を確かめる方法はいくつかあるのですが、
コンクールの公式サイトの情報は読み手に分かりやすく、過不足なく網羅されているか。
メールなどで連絡をとれば直ぐに的を得た回答を得ることが出来るか。
申込み書に関しては個人情報の扱いについての記載があるか。
コンクール期間に運営サイドが子供の写真や動画をとる場合、事前に保護者に許可を取っているか。またその扱いについての説明が細かくなされているか。
検索サイトで調べた場合、基本的に良い評価をされているかどうか。
新規のコンクールですと最後の「評判」の部分は確認するのが困難ですが、先ずはこれらの点で問題ない場合は「きちんとした運営母体である」と判断しても大丈夫であると思います。名前や住所を始め、受賞歴や学校情報など、大切な子供の個人情報を提出するコンクールです。その個人情報を第三者に流されたりすると、その後長い間セールスやDMに悩まされることにもなりかねません。また、運営がしっかりしているコンクールであれば、忖度などない公明正大な評価をして頂けると感じました。
…長々と書き綴りましたが、ご参考になれば幸いです。では次にこれらの点を踏まえて、その他の注意点や、加筆するべき点を書き留めていきたいと思います。
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